2008年7月9日水曜日

化学療法の現状


がん・悪性腫瘍の治療は、

外科療法
化学療法
放射線療法

が大きな三本柱です。

この中で、化学療法は大学や製薬メーカーの研究・開発によって新薬がつくられ、これまで以上の効果が報告されています。

さて、その化学療法について興味深い報告1)がありましたので、ご紹介します。


◆化学療法の実施方法(現状)
 →医療機関へのアンケート

 結果から、そのほとんどが外科の医師が実施しているようです。




◆化学療法の実施方法(今後の希望)
 →医療機関へのアンケート

 やはり、外科と内科の医師による分担を希望されているようです。
 また、化学療法は内科の医師といった希望も多いようです。





◆化学療法の実施方法(現状)
 →患者へのアンケート

 外科の医師から説明を受け、治療を行われている方が大部分です。




◆化学療法の実施方法(希望)
 →患者へのアンケート

 外科医、内科医による治療を希望される方が半々のようです。





この結果からも、化学療法は内科の医師による治療を病院側、患者側も希望されているようです。

現在、がん薬物療法専門医の認定制度などにより、化学療法の専門医が数多く登録されてきています。

化学療法は、外科療法と異なり、長く治療が行われるのが一般です。
治療に伴う副作用など気になる点を気軽に相談できる医師に治療を頂くことがベストではないでしょうか。

[参考文献]
1) 山口、弘中:腫瘍外科医の立場から、癌の臨床、第54巻・第4号、2008.4.

佐治

2008年7月5日土曜日

癌の大きさ


がん・悪性腫瘍は、現在の病状を評価するのに「大きさ」が使われます。


たとえば、1cmだとか3cmだとか。

また、これまで「がん」と聞くと、どんどん増殖していって体を蝕んでいくイメージがあります。

もちろん、がんが悪性である所以は、限りない増殖(細胞分裂)であります。


一般に1cmの腫瘍は10億個のがん細胞で構成されています。
その大きさになるまで、おおよそ10年程度かけてジンワリ大きくなっていったのです。

ですので、初期のがんと診断されても、慌てて治療を進めてしまったりせずに、ご自身に最適な病院や治療方法などをじっくりと検討することも必要かと思います。

セカンドオピニオンも一つの手段かと思います。





ですが、がんは大きくなるスピードは最初はゆっくりですが、どんどん加速します。

計算は簡単です。
細胞分裂の回数で計算できます。

細胞分裂が10回目では、
 がん細胞は約1000個(千個)

細胞分裂が20回目では、
 がん細胞は約1000000個(百万個)

細胞分裂が30回目では、
 がん細胞は約1000000000個(十億個)
 →ここで、約1cm3(約1グラム)の大きさの腫瘍になります。

細胞分裂が40回目では、
 がん細胞が、とんでもない個数
 →ここで、なんと1キログラムの大きさの腫瘍になります。


一方、がんは大きくなると栄養をとるため、血管を自分達の近くまで引くことをします。

現在、分子標的治療薬と言われるお薬の一部では、この血管を作ることを阻害して、がんに栄養を送らない方法をとるものもあります。


こんながんを撲滅すべく、日夜、研究開発が行われています。

マスコミで話題となっている公務員の深夜タクシー代などを削減して、新薬の開発現場や臨床研究を行っている医療機関に集中的に投資をして、

がんの制圧国

として日本が紹介できるようにしてもらいたいものです。


木村